琉球絣職人 大城拓也さん

沖縄MUN日記、たいへんご無沙汰しております。
長い長い休みをとってしまいました。
そろそろ、ゆるーく再開したいと思います。

再開第1回目。
沖縄に移住してから、ずっと会いたかった人に会ってきました。
南風原(はえばる)町で琉球絣(かすり)をやっている大城拓也さんです。

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お訪ねしたのは、大城廣四郎織物工房。
廣四郎氏は拓也さんのお爺様で、琉球絣の名工として知られた方。
大城さんは、親子三代に渡って伝統の技を継承している、
正統本流な琉球絣の職人さんなのです。なのですが・・・

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私がもっとも興味を持ったのは、
ご本人には失礼ながら、そこではないんです。

大城さんは、以前マスコミでも紹介された、琉球本藍デニムの生みの親。
BEAMSやコシノミチコ「yen jeans」とのコラボレーションで、
知っている人もおいでではないですか。
伝統本流である人が、何を思い目指して新しい道を模索しているのか?
それが私の興味の根っこだったんですね。そして、
短い時間でしたが、大城さんの言葉から、その答えを感じることができました。

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大城廣四郎織物工房のあと、
大城さんの根城(!)「NUNU工房」に案内していただきました。
ここが琉球本藍デニムの生まれる現場であり、
大城さんのチャレンジの現場です。

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「布」は本来、普段着や儀式など公の服に使われながら、人々の営みと共に生きてきた。
でも時代が変わり、装いの習慣がさまざまに変わった今、
琉球絣の「布」本来のあり方を、どのように現代の中で表現できるのか?
これが、大城さんが自らに問いかけていることなんだな。僭越ながら、そう感じました。

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伝統工芸品としてみやげもの屋に並んでも、美術品として飾られても、
それは本来の姿ではない。それでは、伝統は伝統のまま「化石」化していくだけ。
この問いかけは、沖縄の伝統的なモノ作りすべてにとっても、
本質的なものだと思うんですね。

一方、大城さんは伝統を継承する立場でもあります。

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とても興味深かったのは、今でも絣の図案を手描きでやっていること。
今ではコンピュータで色も付けながら図柄を作成することができますが、
それをやらない。手描きにこだわっている。
その理由が素晴らしかった。

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ひとつは、コンピュータだと色も付けられるので、色のイメージが固定化してしまう。
色の創造性が鈍ってしまうこと。
もう一つは、手で描いていくうちに、図柄のアイデアが次々湧いてくること。
そこから、伝統に根ざしながらも新しい絣の柄が生まれてくること。

「最新のコンピュータを使って、伝統に縛られる」ではなく、
「手描きという伝統にこだわって、創造性・新しさを生み出していく」

なんという逆転の発想!

本当の伝統の継承とは、こういうことなんだよな!と、
晴れ晴れと勝手に納得してしまいました。
伝承者であり、改革者である、大城拓也さん。
会えてよかった。ありがとうございました。
















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